林住期日記・・・北の森から(準備中)

『私が森に行って暮そうと心に決めたのは、暮らしを作るもとの事実と真正面から向き合いたいと心から望んだからでした。生きるのに大切な事実だけに目を向け、死ぬ時に実は本当は生きていなかったと知ることのないように。暮らしが私にもたらすものからしっかり学び取りたかったのです。私は、暮らしとはいえない暮らしを生きたいとは思いません。私は今を生きたいのです。 』 (ソロー『ウォールデン 森の生活』 今泉吉晴/訳 ) 

2019年11月

先日、役に立たない受験(笑)第二弾として「はこだて検定」を受験した。
正式には「函館歴史文化観光検定」というもので、いわゆるご当地検定。
函館市民でもないし、函館の近くに1年半前から時々滞在しているというだけの者が受けて受かるものなのかよくわからなかったが、締め切り直前に申し込んでしまった。

受験勉強期間は2ヶ月。
まあ、ご当地検定なんて常識問題に毛が生えた程度のものだろうとタカをくくっていたが、過去問をやってみて結構難問だとわかった。
初級と上級があり、初級で合格率40〜50%程度。ただ年によっては10%〜20%台の時もある。
上級ともなると昨年度が8.9%。なんと2.4%という年もある。

もちろん今回は初級を受験。
公式テキストと過去問を入手して勉強した。
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実は函館なんてスーパーとホームセンター、たまに散髪に行く程度で、まともに「観光」ということをしたことがない(笑)。
大三坂と八幡坂の違いすらもわからず、もちろんハリストス正教会とカトリック元町教会の違いもわからない。函館戦争も明治維新のオマケぐらいという知識しかなかった。

合格点は7割なのだが、テキストをひと通り読んだ時点で6割程度しか取れなかった。
これはヤバイと思い、ガイドマップを横に置いて、マーカーで線を引きながらテキストを繰り返し精読することに。

4月に受かった1アマ(第1級アマチュア無線技士)の勉強は主に計算問題だったが、こちらは純粋に文系の勉強。高校生のころが懐かしい(笑)。

勉強をしてみて、あまりにも現物を見ていないことがわかり、元町の各坂を踏破しに行ったり、書物で建造物の写真をしっかり眺めることをした。
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左の本はとても役に立った。
著者は京都出身の写真家で、何度も函館を訪れて写真を撮っているうちに移住してしまったという人。
写真がふんだんに載っていて、ああテキストに書いてあるあれはこれなのか、と実感を伴いながら読み進むことができた。なんせ有名な歴史的建造物はもちろんのこと、ハセガワストアのやきとり弁当の写真まで載っているのだから(やきとり弁当は頻出問題)。ただ、ラッキーピエロのハンバーガーの写真がなかったのは残念だったが。

右の本は別の著者集団のもので勢いで買ったのだが、あまり試験には役立たない。ただし内容は面白い。観光ガイドに載っていないニッチな情報が美しい写真入りで載っている。お菓子の話とかパンの話とかなかなかこだわりを感じる。観光地よりも人物に焦点を当て書かれている。

大沼だんごの記事は惜しかった。今回の試験に出たのは大沼だんごのパッケージに書いてある句の作者は誰かという超マニアックな問題であったが、この本にパッケージの写真は載っているものの作者については触れていなかった。ちなみにその句は「花のみか 紅葉にも此 だんご哉」というもので、作者は花本聴秋である。なんと私は勘でこの問題を正答した(笑)。

合否発表は11月29日。受かったところで何の役にも立たない。
もし受かれば、来年は上級に挑戦してみようか。
もちろん何の役にも立たないが(笑)。



 

北海道は強い冬型気圧配置の中にあって、今夜から明日は猛吹雪の予報。
今も暴風雪警報が出ているが、まだ雪はたいしたことがない。
そんな今朝、台所で洗い物をしながら(笑)何気に外を見ていると、アカゲラが。
もはやアカゲラも見飽きたのでスルーしようとしたところ、少し大きめの地味なやつが登場。
寒風吹きすさぶ中、カメラを持って外へ。
シラカバを突っつくアカゲラを追い払ったのは、この青いキツツキ。

ヤマゲラ!
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本州以南にはアオゲラという日本固有種のキツツキがいるが、こちらは日本では北海道にしかいない別種のヤマゲラ。
オスは頭が赤く目立つが、これは地味な方のメス。
それでも羽の色は青みがかった緑でとても美しい。
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300ミリの望遠ズーム、曇天手持ちなのでやはりブレが…(修行不足)

⇩この直前にいて、追い払われたかわいそうなアカゲラくん(♂)
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北海道と本州を隔てる津軽海峡はブラキストン線と呼ばれ、動物分布の境界線となっているが、ヤマゲラもブラキストン線以北にしか生息していない。
これを幕末から明治にかけて函館に在住したイギリスの鳥類学者ブラキストンさんが発見し、友人の地震学者ミルンさんがブラキストン・ラインと名付けることを提案した。
箱館山の山頂にはブラキストンさんの碑がある。
これ「はこだて検定」によく出る(笑)。
IMG_7774のコピー
はい、先日受験しました(笑)。

⇩おまけ、数日前の駒ケ岳。
明日には麓まで真っ白になっていることだろう。
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もう駒ケ岳も雪化粧しているのに
いまさら紅葉でもないが …
去年は大沼の紅葉に感動して写真も撮りまくっていたが 
2年目にして慣れっこになったのか(笑)
あまり撮っていないことに気づいた。

とりあえず今年の紅葉特集手抜き編ということで 
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これは支笏湖の国民休暇村前の森
私はこの森を見るのが好きで、苫小牧に上陸すると必ずと行っていいほどここに寄る
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カエデ、ミズナラ、ハリキリなどの巨木の森
野鳥も多く
キツツキが開けた穴だらけの木もある。
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森の展望台から支笏湖を見下ろすとこんな感じ
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ところ変わってこちらはご近所、大沼
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ちょっと時期をのがしたかな
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こちらはわが庵の雑木林
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⇩おや、紅葉の上に何か写ってるね。天使(笑)
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アカゲラも紅葉に映える
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このアカゲラ
なぜかカラ用の巣箱の入り口をつつくのが好き
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入り口を広げて中に入っても狭すぎると思うんだけどなあ
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⇩おまけ、エゾリスのエサ用の落花生をくすめるアカゲラくん
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北海道といえばシマエナガ(笑)。
なんども見かけるのだが、すばしっこくてなかなか撮影できない。
世間ではシマエナガの写真集をよく見かけるが、どうやって撮っているのかな?
と、思っていたところついにチャンス到来。

今朝、いつも庭にやってくるカラ軍団を窓からながめていると 、ちょっと小さくてすばしこい奴が混じっている!
慌ててカメラを手にして庭に出た。
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落葉後のカエデの木にとまっている。
おーい、もっと近くに来てくれ。
と心の中で叫ぶと、聞こえたのか…
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すぐ近くにやってきた。
ムラサキシキブの実をバックにしてポーズ。
手前の線がちょっと邪魔だなあ。
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今度はいい感じ
ちょっとカメラ目線 
寒くて膨らんでいるのかな
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京都でもエナガをよく見かけたが
本州のエナガは顔に黒っぽい眉がある。 
北海道のシマエナガは顔が真っ白で黒い目が目立って一層かわいい。

やっと写真におさめることができた。
よかったよかった
 

大沼周回道路から国道5号線に抜ける道に「日暮山展望台」 のという標識があり、以前から気になっていたのだが、先日ふらりと寄ってみた。
標識に従ってその道に入っていくとすぐにダートになり、しかも1車線の細い道で対向車が来ると離合がかなり難しい。2台ほどすれ違い、その都度すこしバックしたりして対向車をやり過ごしながら登っていく。
10分ほどで山頂近くに着くと、結構広い駐車スペースがあった。
そこに車を停め、少し山道を登ると山頂の展望台に出た。
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おー、絶景かな〜
眼下に駒ヶ岳と大沼、小沼。
いつも下から眺めていたのでこのアングルはなかなか新鮮。
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クマザサが茂っていて視界の邪魔になるのがすこし残念。

調べてみるとここは標高303m。
あまりの眺望の良さに、我を忘れて日が暮れるまで眺めてしまうことで日暮山と名付けられたとか。

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下界から仰ぎ見る駒ケ岳もやはりいい。
 

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