林住期日記・・・北の森から(準備中)

『私が森に行って暮そうと心に決めたのは、暮らしを作るもとの事実と真正面から向き合いたいと心から望んだからでした。生きるのに大切な事実だけに目を向け、死ぬ時に実は本当は生きていなかったと知ることのないように。暮らしが私にもたらすものからしっかり学び取りたかったのです。私は、暮らしとはいえない暮らしを生きたいとは思いません。私は今を生きたいのです。 』 (ソロー『ウォールデン 森の生活』 今泉吉晴/訳 ) 

長かった宮仕えをリタイヤし、さあ人生のリ・スタート。
若いころ鉄馬で駆け回った北の大地に移り住み、森の中に庵を構え、「林住期」をエンジョイしようとたくらんでいます。

昨夕(9月10日)のこと。
朝から降り続いた雨が上がったので散歩に出かけたところ見事な虹。
そういえば、最近虹を見ていない。
以前、マキノではよく見ることができたのだが、
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自然現象というのは不思議だ。
人間を悲しませたり、癒したり。
自然に抗うことはできないが、
自然は味方だと信じたい。

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夜が明ければ晴れるはず。
やまぬ雨はない。

今日は朝からしっかりとした雨。
地震被害の大きかった地域では厳しいだろう。

昨日、隣町のやや大きなスーパーに買い物に行ってみたが、
やはり野菜や生ものの棚はガラガラ。
豆腐や納豆もまだ並んでいない。
物流の回復はまだまだ十分ではないようだ。
  *  *  *

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北海道に来て意外に思ったのは、クワガタが多いこと。
関西よりも見かける頻度が多いように思う。
まあ、自然が豊かなので当たり前なのかもしれないが、
クワガタ=猛暑のイメージを持つ関西人にとって、
冷涼な北海道にクワガタがいるのが不思議に感じられるのだろう。

少年時代、京都ではクワガタのことを「ゲンジ」と呼んでいた。
夏休みには、早朝、友達と近所の雑木林に「ゲンジとり」によく出かけた。
全身蚊に刺されながらも、とれたのは1匹か2匹、ボーズの時もあった。

こちらでは、クワガタが勝手に庭に来てくれる。
写真のように白樺の木にとまっていることもある。
よく見かけるのは、ミヤマクワガタ。
ミヤマクワガタのことを京都の少年たちは「ヘイタイ」と呼んでいた。
ノコギリクワガタは「キソ」と呼ばれた。
いわれはわからない。
少年たちの間では「ヘイタイ」より「キソ」の方が格が上であった。
ここへ来てまだ「キソ」は見かけない。
写真には撮っていないがコクワガタも割と見かける。
コクワガタは「ペタ」と呼ばれた。
「ペタ」は「ヘイタイ」以上にポピュラーで
少年たちの間では雑魚扱いされていた。

雑木林の王者、カブトムシは北海道では生息していない…
はずだったが、最近は本土からの「外来種」が持ち込まれ、
野生化しているようである。
幸いここではまだ見かけていない。
ネイティブなクワガタたちの存在を脅かして欲しくない。

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今の季節、散歩をしていると道端に様々な花が咲いている。
いわゆる雑草の花なのだが、北海道の雑草はとても可憐な気がする。
「雑草という名前の植物はない」とさるお方がおっしゃったそうだが、
まあそれはさておき、
本州の雑草はいかにも雑草なのに、北海道の雑草はなぜか一味違う。
気候の違いなのだろう。

その道端に咲く野草の花を散歩中に摘んで、
小さな一輪挿しに適当に差し込んでみた。
これが案外いい。
2,3日でしおれるが、
代わりの花はいくらでも摘むことができる。
なかなかいい趣味を見つけた。

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